2008/01/30 Wed しんしん、しゃん しゃん。

金のアスファルトの上を鎖の音を鳴らして進む
太陽は円やかに黄色い。
濃い靄に包まれて、さながら誰の手にも馴染む古い金貨か明るすぎる満月
私は冷えた硝子に頭を預け、クリスマスの艝の様なリズムをなぞる
山の頂が色を懐へ抱え込み、世界はモノクロへ変貌する。雪の中黒々と墨を流したような川の上を白鷺が滑っていった
静かな絵の中で幾つか十数センチの雲の切れ間の青空、だけが不自然な程の鮮やかさで覗いている

まるでナルニアの国の様だと誰かが言ったけれど、あの杉が樅の木立であれば、この山の下にも女王は城を築いたろうか。

2007/10/31 Wed 冷蔵庫のたまごポケットに鎮座している無精卵は生きているか

無論それは、有精卵だって暖かな母親の下から取り上げられて冷たい暗闇に何日も置かれたら孵化しなくなってしまうけれど
温める者があれば大抵孵る、ひよこへと変貌を遂げるいのちある有精卵。
生きていかないことを前提に数吐き出させられた無精卵、
それは一体ヒヨコに、ゆで卵に、どちらに近いのか？母の下の有精卵に、パック詰めのモモ肉に？


殻の薄い　日に翳せば黄身が透けそうな無精卵
この手のひらの卵は脈打っているか
温めても腐るだけの無精卵は、生きているか。

＋＋＋

や、単に疑問
倫理上どうなんでしょう？やっぱり生きてないんですかね。

2007/09/16 Sun 頭の痛くなるような場所だろう？

時折アルコールの香りと薄く立ち込めた煙草の靄を透かしてここから
僅か数ｍばかりの
こんなにクーラーも効いているのに俄然熱くなっている俺のこの汗の滴の意味が頬杖のあなたの内にあればいいけど
独り善がりじゃないといいけど

＋＋＋

楽しかった！
ただ
煙草と最初のスピーカーショックとクーラーの設定温度には頭痛を予感させられたのです。